【2026年最新】楽天RPPの自動最適化とは?仕組み・ROAS改善策まで徹底解説
RPP広告
RPP広告を自動最適化に切り替えたものの、消化金額ばかり増えて売上につながらないと感じていませんか?2025年7月のリリース以降、楽天市場のRPP広告は「AIが入札を調整する」運用へと大きく舵を切りました。便利になった一方で、「クリックは増えたのにROASが下がった」という声が現場では数多く上がっています。
本記事では、累計1,000社以上の支援と年間10億円超の広告運用を手がけてきた弊社が、新機能リリース直後に実施した独自検証をもとに、自動最適化の仕組みと、成果を安定させるための具体的な運用戦略を解説します。
【この記事の対象者】
- 楽天RPP広告を運用する店舗担当者・広告運用責任者の方
- 自動最適化への移行後にROASが悪化したと感じている方
- AI任せにせず、人の判断で広告成果を伸ばしたい方
【この記事を読んでわかること】
- 自動最適化の仕組みと従来運用との具体的な違い
- ROASが悪化する構造的な理由と弊社の独自検証データ
- 成果を安定させるための設定手順と運用施策
Contents
RPP広告の自動最適化機能とは?
RPP広告の自動最適化機能は2025年7月14日にリリースされましたが、どのような機能がリリースされるのか解説していきます。
※本機能は2025年11月より楽天市場に出店している全店舗を対象に適用されました。RPP広告を運用されている店舗様は必読の内容となっています。
- RPP広告の自動最適化機能①ー予算配分/適用CPCの仕様変更
- RPP広告の自動最適化機能②ーキャンペーンの項目追加(配信タイプ:自動最適化)
- RPP広告の自動最適化機能③ークリック単価の仕様変更(名称/単価/請求)
RPP広告の自動最適化機能①ー予算配分/適用CPCの仕様変更
これまでは設定CPCに基づいて一律の配信がされてきましたが、リリース後は広告掲載面/日時/人などに応じて予算配分やCPCを最適化されていきます。
楽天の持つデータとAIを活用し、RPPトータルのコンバージョン数やROASの改善が図られていくとのことです。
RPP広告の自動最適化機能②ーキャンペーンの項目追加(配信タイプ:自動最適化)
新たに「配信タイプ」という概念が生まれます。これまでの配信方法が「手動」、新たな配信方法が「自動最適化(推奨)」という形で表示されます。
| 項目 | 自動最適化機能リリース前 | 自動最適化機能リリース後 |
| 配信タイプ | 手動 | 自動最適化(推奨) |
RPP広告の自動最適化機能③ークリック単価の仕様変更(名称/単価/請求)
今回、RPP広告の自動最適化機能リリースに伴って、クリック単価の名称、単価、および請求の仕様について変更が発生します。
ここが最大のポイントです!
これまでは設定したCPCが固定となり、配信されていましたが、自動最適化配信リリース後は上限クリック単価を設定する方法に変更されます。
| 項目 | 自動最適化機能リリース前 | 自動最適化機能リリース後 |
| 設定CPC | 固定クリック単価(CPC) | 上限クリック単価(CPC) |
| 最低入札クリック単価(CPC) (キャンペーン/商品) | 10円 | 10円 |
| 上限クリック単価(CPC) (キャンペーン/商品) | ー | 20円~ |
| 請求されるCPC | 設定CPC(固定単価)と同額 例:10円~ | 上限CPCまでの反映 例:10円~20円 |
RPPの自動最適化で変わった点とは?
RPPの自動最適化への移行によって、運用担当者が押さえるべき変更点は大きく3つあります。CPCの仕様、配信タイプ、そして最適化の判断軸です。それぞれが従来の手動運用とどう違うのかを、以下で具体的に見ていきます。
- 固定CPCから上限CPCへの移行
- 配信タイプ「自動最適化」の追加
- 掲載面・日時・属性に応じた配分
固定CPCから上限CPCへの移行
これまでは設定したCPCがそのまま配信・請求される「固定単価」でしたが、自動最適化では設定値を上限とする方式へ移行しました。この変更により、店舗側は「上限をいくらに設定するか」という新たな判断が求められるようになりました。 上限が低すぎれば露出機会を逃し、高すぎれば想定以上に広告費が消化されるため、上限CPCの設計が成果を左右する重要な要素になります。
配信タイプ「自動最適化」の追加
配信方法の選択肢として「自動最適化(推奨)」が加わりました。「推奨」と表示されてはいるものの、すべての商材で従来運用より成果が上がるとは限りません。商材特性や利益率によっては、慎重に上限を設計したうえで適用する判断が必要です。
掲載面・日時・属性に応じた配分
自動最適化では、広告の掲載面・配信日時・ユーザー属性などに応じて、予算配分とCPCが調整されます。楽天が保有するデータとAIを活用し、RPPトータルでのコンバージョン数やROASの改善を図る設計です。従来の「すべての面に一律単価」という運用から、面ごとに強弱をつける運用へと進化したといえます。
ここで、従来の手動運用と自動最適化の違いを整理します。
| 比較項目 | 従来の手動運用 | 自動最適化 |
|---|---|---|
| CPCの考え方 | 設定した固定単価で配信・請求 | 上限CPCの範囲内でAIが自動調整 |
| 調整の主体 | 店舗担当者が手動で調整 | AIが配信面ごとに自動配分 |
| 配信の単位 | 一律単価で配信 | 掲載面・日時・属性に応じて変動 |
| 担当者の役割 | 個別CPCの設定・更新 | 上限CPC設計と実績モニタリング |
RPP広告の自動最適化リリース後の検証結果
2025年7月14日に楽天市場のRPP広告自動最適化機能がリリースされました。実際にどのような影響が出ているのか、2週間で検証を行ったので、その結果を共有します!
弊社では、ECコンサルティングや運営代行、RPP自動調整システム「ECPRO」を提供しています。
そのため、この機能変更にいち早く対応し、その仕様を正確に把握する必要がありました。
本検証では、検証結果から今後のRPP広告運用に必要なアクションを詳細に解説します。
本検証の背景と前提
背景:
- RPP自動最適化機能が2025年7月14日にリリース。キャンペーン・商品CPCが一律CPCから上限CPC設定による自動調整に変更。
- 弊社はECに関するサービスを提供しており、新機能の仕様を把握する必要があったこと。
- 売上に影響があると考えられるため、楽天市場出店者への正確な情報共有と対応周知が重要であること。
前提:
- 対象期間: 2025年7月20日〜24日。
- 検証方法: 「商品CPC – CPC実績」の差分と、その他の項目との相関関係を調査。
- 対象データ: 商品別実績からキーワード実績を除いたもの。
- 対象商品: 検証期間中に商品CPCの変更がされていない商品を抽出。
- 対象データ数: 71商品のサンプル。
本検証の結果:CTRの重要性

検証では、「商品CPC – CPC実績」の差分と、CTR(クリック率)、売上金額、売上件数、ROAS(広告費用対効果)といった主要指標との相関関係を調査しました。数価が低いほど、上限CPCからの乖離が大き、CPCが低く設定されていることを示します。
これらの指標全てにおいて相関関係が見られましたが、外れ値を除去した分析では、CTRと売上金額に一定の相関があることが示唆されました。さらに、過去データからCTRの方がより精度が高いと判断。CTRを軸に分析を進めました。

本検証の結果:CTRの閾値

注目すべきは、CTRがどの程度であれば上限CPCに対しマイナスされるかという点です。
検証の結果、CTRが0.5%が一つの基準となっている可能性が高いことが分かりました。
- CTRが0.5%を超える場合、ほとんどが上限CPCで入札されていることを確認しました。
この0.5%という閾値は、RPP自動最適化機能におけるCPCの自動調整において、極めて重要な意味を持ちますが、データサンプルがまだ不十分なため、異なるケースも十分に考えられます。
RPP広告の自動最適化リリース後の検証からの示唆とアクション
今回の検証結果から、これまでのROASとCPCの関係性に加えて、上限CPCとCPC実績の差分を考慮した対策が不可欠であることが明らかになりました。運用はより複雑な構造になったものの、根本的な考え方は変わらないため、落ち着いて対応していくことが重要です。

必要となるアクション:
- まずは現状把握:
- 商品のROASが想定している数値に対して高いか低いかを確認します。
- CPCが上限CPCより高いか低いか(つまり、上限CPCで入札されているか、自動調整で下げられているか)を確認します。
- 状況に応じた設定CPC調整・改善:
- ROASが想定値より高く、CPC実績が上限CPCで出ている場合: 上限CPCを引き上げます。
- ROASが想定値より低く、CPC実績が上限CPCで出ている場合: 上限CPCを引き下げます。
- ROASが想定値より高く、CPC実績が上限CPCで出ていない場合: サムネイルなど検索結果一覧に表示される内容を改善し、CTRの向上を目指します。
- ROASが想定値より低く、CPC実績が上限CPCで出ていない場合: 上限CPCを引き下げるとともに、サムネイルなど表示内容を改善します。
- CTR・CVR改善に向けた具体的な対策:
- ROASが高いがCTRが低い(0.5%以下?)場合: サムネイルなど、検索結果一覧に表示される内容を改善することでCTRを改善します。このケースは、表示回数増加の限界につながるため、最重要の対策優先度となります。
- ROASが低いがCTRが高い(0.5%以上?)場合: 商品ページ自体を改善することでCVR(購入率)を改善します。
今後、設定している上限CPCとCPC実績の差分の検証を継続的に行う必要があります。ROASの想定値に対する調整の重要性は変わりませんが、今後は上限CPCとCPC実績の差分を考慮した、よりきめ細やかな運用が求められます。
RPPの自動最適化の注意点とは?
設定そのものは難しくない自動最適化ですが、運用上の落とし穴に陥ると成果は伸びません。導入後にありがちな2つの注意点を押さえておきましょう。
- 完全自動運用ではない前提
- 想定外の突発消化
- 設定後の放置による成果低下
完全自動運用ではない前提
「自動最適化」という名称から、すべてをAIに任せられると考えるのは誤りです。AIが最適化するのは過去データに基づく確率的な配分であり、商品特性や購買意図までは読み取れません。人の判断による補正を前提とした運用が必要です。
想定外の突発消化
自動最適化へ移行してから、CPCを引き上げたわけではないのに急激に消化が進む事象が多く観測されています。共通の設定としては、以下が考えられます。
- 商品CPC20円
- 月後半での予算設定の残額
理由はわかりませんが、商品CPCを20円に設定していたり、月後半になっても予算が多く残っていたり、予算を追加したりすると、急激に広告消化が進む傾向にあります。注意して、日々広告消化額を確認しましょう。
設定後の放置による成果低下
RPP広告は設定したら自動で売上が上がる広告ではありません。自動最適化に切り替えた後も、上限CPCや除外設定の見直しを怠れば、ROASは徐々に低迷します。定期的な実績確認と再調整を運用フローに組み込むことが欠かせません。
RPPの自動最適化に関するよくある質問
Q1.なぜROASが悪化するのか?
A1.CTRが重視される仕組みにより、クリックは増えても転換が伴わない配信が起きやすいためです。 購買意欲の低いユーザー層への表示が増えると、消化額だけが膨らみROASが下がります。CTRとCVRの両面を改善し、上限CPCを適切に設計することが対策になります。
Q2.上限CPCはいくらに設定すべき?
A2.商品ごとの利益率から算出した限界CPCを基準に設定するのが基本です。 目安CPCはあくまで参考値であり、満額をそのまま入れるべきではありません。利益率の低い商材ほど上限を慎重に設定し、採算が合わない場合は出稿除外も検討します。
Q3.自動最適化に外部ツールは必要?
A3.商品数が多く手動での差分検証が難しい場合は、外部ツールの活用が有効です。 上限CPCとCPC実績の差分検証や、全商品のモニタリングを手作業で行うのは膨大な工数がかかります。弊社が提供する「ECPRO」のような自動調整システムを使えば、目標ROASに沿った上限CPC調整を効率化できます。
まとめ
RPP自動最適化機能の概要から実際に運用されてからの挙動についてまとめてきましたが、いかがだったでしょうか?自動最適化機能のリリースからしばらく経った2025年9月23日時点では、多くの場合広告消化額が増加するばかりで売上アップにつながっていないという声が聞こえてきております。ECCへのクレームも入ってしまっているという風の噂も流れてきておりますので、11月以降どうなるのかはわかりませんが、引き続き注視していきましょう。
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