楽天RPP広告 掲載ロジック徹底解説!上位表示を掴むための重要指標と施策
楽天市場

楽天に出店されている店舗様にとって、RPP(Rakuten Promotion Program)広告は売上を最大化するために必須の広告枠と言えます。RPP広告は検索結果の最上部に表示されるため、非常に高い費用対効果が期待できます。しかし、その効果を最大限に引き出すためには、単に広告を出稿するだけでなく、楽天がRPP広告をどのようなロジックで掲載しているかを深く理解し、適切な施策を講じることが不可欠です。
本記事では、楽天RPP広告の掲載ロジックと、それに紐づく重要な指標、そして上位表示を実現するための具体的な改善策を徹底的に解説します。
Contents
RPP広告の掲載ロジックとは?ECモール売上最大化の視点から理解する
楽天市場のようなECモールの売上は、大きく「商品売上に対する手数料」と「広告費」の二つで構成されています。楽天は、このECモール全体の売上を最大化するようなロジックに基づいてRPP広告の表示を決定しています。
具体的には、RPP広告は以下の要素が高いほど表示されやすくなると考えられます。
- 設定CPC(Cost Per Click:クリック単価): 1クリックあたりの単価が高いほど、ECモールの広告費としての売上が上がりやすいため、表示されやすくなります。
- クリック率(CTR:Click Through Rate): 広告が表示された際にクリックされる割合が高いほど、ECモールの売上げは「クリックされた回数×設定CPC」で入るため、表示されやすくなります。
- 検索キーワード経由での売上実績(CVR・客単価): そのキーワード経由で実際に商品が売れ、ECモールが手数料を得る売上が最大化される商品ほど、表示されやすくなります。
まとめると、楽天RPP広告は設定CPCとCTR、CVR、もしくは客単価が高い商品ほど表示される可能性が高く、という掲載ロジックに基づいています。つまり、CTR、CVR、客単価が高いほど低いCPCで表示できるという面もあります。
RPP広告運用の羅針盤「目安CPC」とは
RPP広告の掲載ロジックを理解する上で非常に重要な指標が「目安CPC」です。
- 目安CPCの定義: 検索結果の1ページ目に表示するために設定すべきCPCの目安を指します。
- 目安CPCが意味すること: 目安CPCが低ければ低いほど、楽天側からその該当キーワードにおいて「売上が上がりやすい」と評価を受けていると考えることができます。これは、単に検索結果上位に表示させるための仕様というだけでなく、自社がRPP広告の掲載ロジックに沿った適切な施策を打てているかを測る指標にもなります。
- 掲載ロジックとの関連性: 目安CPCを継続的に確認し、下がってきているようであれば、それは自社のRPP広告の掲載順位を決定するロジックに沿った効果的な運用ができている証拠と言えるでしょう。
目安CPCに最も影響を与えるのは「クリック率(CTR)」
RPP広告の掲載ロジックに関わる主要要素の中で、特に注力すべきはクリック率(CTR)です。
目安CPCを下げる(=掲載ロジックにおいて有利な評価を得る)には、設定CPC、CTR、CVR、客単価が大きく影響すると考えられます。目安CPCが低いほどCTRが高いという明確な相関関係が見られます。一方で、目安CPCとCVR、および売上には、CTRほど明確な傾向は見られませんでした。(ページ上部動画参照)
このことから、RPP広告の掲載ロジックを最適化し、より上位に表示されやすくするためには、まずCTRを調整していくことが最も分かりやすい準備であると言えます。
クリック率(CTR)の目標値と現状把握
自社商品のCTRが十分かどうかを判断するには、RPP広告の商品別レポートを確認しましょう。
- CTRの目安: プロテーナムで支援実績のあるクライアントの平均CTRは0.15%です。
- 改善の必要性: もしこの数値より低い場合は、CTR改善のための施策を早急に講じる必要があります。
クリック率(CTR)を高め、RPP広告の掲載を優位にする具体的施策
CTRを高めることは、RPP広告の掲載ロジックにおいて非常に有利に働き、結果として上位表示に繋がります。ここでは、CTRを向上させるための具体的な施策を紹介します。
大前提として、RPP広告に出稿する商品は、ユーザーにとって「買いたい」と思わせる「商品競争力」が十分にあることが不可欠です。価格優位性、品質優位性、ブランド認知度などがこれに当たります。どんなに表示されても売れなければ、会社として持続可能な運用はできません。
その上で、以下の施策を検討しましょう。
- サムネイル画像の改善
- 画素数を上げる: シンプルですが、より綺麗で鮮明な画像の方がCTRが高くなります。
- 写真背景と白抜き背景の使い分け: 競合商品が白抜き背景ばかりなら写真背景で、写真背景ばかりなら白抜き背景で、検索結果一覧での視認性を高める工夫をしましょう。これはユーザーがパッと見たときに目に留まるかどうかに直結します。
- カラーバリエーションや商品種類の提示: サムネイル画像から得られる情報量が多いほど、クリック率は上がりやすくなります。
- 割引情報などのアピール強化
- ポイントアイコン・クーポンアイコンの設定: サムネイル画像の左上に「ポイント10倍」などの情報を入れたり、クーポンを設定している場合は楽天のシステムが自動的に「〇%OFFクーポン配布中」と表示してくれるため、ユーザーのクリックを促します。
- 商品名に括弧書きでお得情報を記載: 「【期間限定10%オフ】」といったお得な情報を商品名に含めることで、ユーザーの注意を引きやすくなります。楽天の推奨ではないものの、記載しない場合よりも売上への寄与が期待できます。
- レビュー評価と件数の向上
- レビュー評価を4点以上にする: 検索結果にはレビューの星評価が表示されるため、評価が高いほどクリックに繋がりやすくなります。最近の上位表示商品は4.5点を超えていることがほとんどです。
- レビュー件数を50件以上にする: レビュー数が極端に少ないと、たとえ評価が高くても信憑性が低く見られがちです。50件を超えると転換率(CVR)が安定して向上する傾向があります。
- マルチSKUの活用
- 表示される最低価格を下げる: 楽天の仕様では、マルチSKU(複数種類のバリエーションがある商品)の場合、その中で最も安いSKUの価格が商品価格として表示されます。例えば、1万円の商品が売れ筋でも、1,000円のSKUがあれば「1,000円から」と表示され、ユーザーのクリック率を大幅に引き上げる傾向があります。
これらの施策は、RPP広告の掲載ロジックにおいて特に重要視されるクリック率(CTR)の向上に直結します。CTRが向上すれば、楽天からの評価が高まり、結果としてRPP広告がより上位に、より頻繁に表示される可能性が高まります。
まとめ
楽天RPP広告で売上を最大化し、上位表示を実現するためには、その掲載ロジックを深く理解し、それに沿った運用が不可欠です。
- 楽天RPP広告は設定CPC、CTR、CVR、客単価が高い商品が優先的に表示される掲載ロジックです。
- 「目安CPC」は、適切な施策が打てているかを確認する重要な指標です。
- 特にクリック率(CTR)は、RPP広告の目安CPCに最も影響を与える要素であり、最優先で改善すべき指標です。
- サムネイル改善、商品情報の充実、レビュー強化、マルチSKUの活用といった具体的な施策を通じてCTRを高めることで、RPP広告の上位表示を狙うことができます。
これらのポイントを押さえ、楽天RPP広告の運用を進めてみてください。