【楽天スーパーロジスティクス(RSL)とは?】概要、料金体系について解説
楽天市場
本記事では楽天スーパーロジスティクス(RSL)の概要、料金体系、FBAとの違いなどについてご説明します。
Contents
1.楽天スーパーロジスティクス(RSL)の概要
楽天スーパーロジスティクス(RSL)とは、楽天市場に出店している店舗向けの物流アウトソーシングサービスです。
商品の入荷作業から保管、発送といった物流業務を一括して依頼できます。
最新の作業機器や情報システム、丁寧なオペレーションによって店舗運営をサポートしてくれます。
楽天はワンデリバリー構想を掲げており、EC店舗向け総合鬱流サービスに注力しているその一つのサービスとなります。
物流・配送の効率化に取り組み、出店店舗に効率性の高い保管・出荷サービスを提供することで、安定したEC店舗運営を実現しようとしています。
倉庫は各地方にあり、現在(2021年8月22日)では、千葉県市川市、千葉県流山市、千葉県習志野市、大阪府枚方市、兵庫県川崎市、神奈川県横浜市に拠点があります。
2023年までに東京都八王子市でも稼働開始予定となっています。
2.楽天スーパーロジスティクス(RSL)を利用するにあたっての条件・注意点
RSLの利用条件
まずは利用条件になります。
- 楽天市場に出店していることが前提条件
- 倉庫との連携のための受注管理システムの導入が必要
※代表的な受注管理システム:BOSS、ネクストエンジン、クロスモール、助ネコ、通販する蔵など。一方、FBAマルチチャネルは受注管理システムの導入は不要です。
RSL利用時の注意点
その他、利用時の注意点を記載します。
常温便、かつ大型でない場合は基本的に利用可能となります。
- 商品に管理用バーコードが表示されている必要
- 危険物や生もの、組み立てが必要なものなどは利用できません。また、冷蔵や冷凍品も取り扱い不可
- 3辺合計160cm以内の商品のみ利用可能
- 商品は空調設備のない環境にて保管されるため、夏場は最大40度程度、冬場は0度程度
- 店舗ごとの個別オプション対応やカスタマイズは不可
- 倉庫の状況に応じて物流拠点が決まるため、RSLを利用している最中に稼働拠点が変更になる場合あり
3.楽天スーパーロジスティクス(RSL)の料金体系について
楽天スーパーロジスティクスの料金体系は、① 保管料 + ② 出荷手数料 + ③ 配送料の三つの料金体系になります。
詳細は個別に見積もりが必要となりますが、以下の料金表を参考にしてみてください。
4.楽天スーパーロジスティクス(RSL)とFBAの比較
では次に、楽天スーパーロジスティクスとよく比較対象となる、アマゾンの物流サービスであるFBAと比較してみましょう。
料金体系が違う
まずは料金体系についてですが、楽天スーパーロジスティクスは、他モール向け出荷も同じ料金である一方、
Amazon(FBA)は、Amazon向けと他モール向けの出荷で料金が異なることが大きな違いとなります。
(FBAからAmazon以外のモールでの購入に発送する場合、料金がけっこう上がりますので、要注意)
配送スピードが違う
楽天スーパーロジティクスは、通常配送の場合、遅くても翌日中には出荷され、当日配送には対応できません。
翌日配送は繁忙期に関係なく当日15時30分までの出荷指示で対応しています。
一方で、Amazon(FBA)の場合、通常配送は出荷日の約束は基本的にはありません。
翌日配送は注文確定日から3日以内に商品を届けます。
年末年始などのイベント時は対応できないケースもあります。また、当日配送は一部エリアに限って対応しています。
他モール出荷の際の梱包資材が違う
楽天スーパーロジティクスの場合は、標準サービスとして、楽天以外で購入した顧客への発送を考慮しているため、ロゴ無しの梱包資材で出荷が可能です。
一方で、Amazon(FBA)で、ロゴ無しの梱包資材を利用する場合は標準サービスではないため、別途申請が必要となります。
配送会社が違う
楽天スーパーロジティクスは日本郵便と提携しています。
一方、Amazon(FBA)の場合は、大手配送会社以外にも複数の配送業者と提携しています。
そのため、配送会社によってクオリティにばらつきが生じるため、その点は考慮しておく必要がありますね。
5.楽天スーパーロジスティクス(RSL)のメリット
①立ち上げ時のサポートがある
楽天スーパーロジスティクスに申し込みをし、進めると専任の担当者がつき、楽天市場での店舗立ち上げに関するサポートを受けられます。サポートでは、費用面や商品のことなど、不明点を気軽に聞くことができます。担当者はネットショップを立ち上げる時のポイントを理解しているので、初めて楽天市場に出店する人や物流アウトソーシングを利用する人でも安心して利用できます。
②あす楽に対応ができる
普段店舗から自社発送をされている方だとあす楽の大変さを理解されている方が多いかと思いますが、楽天スーパーロジスティクスであれば当日15時までの注文で商品が翌日到着するあす楽を利用することができます。また、365日出荷対応することができ、土日や祝日であっても発送ができます。配送スピードが売上に直結する商材をお持ちの店舗はかなり有利になってきます。
③チラシ、販促物封入もできる
こちらはオプションでチラシや販促物を封入するか決めることができます。もちろん追加での料金が発生しますが、リピート購入に繋がる施策となるので、費用が合うのであればつけてみるのをおすすめします。またべての出荷物に同梱するのか、対象商品を限定するのかなど、全オーダー、指定オーダーで条件を指定することができます。
④ギフトラッピングにも対応できる
店舗オリジナルのギフトラッピングやメッセージカードの封入ができます。これらを積極的に行うことで、ユーザーの満足度も向上し、店舗のファンになってくれる可能性が高まります。指定すると楽天スーパーロジスティクスで用意したギフトラッピング用の資材で包装し、出荷してくれます。
⑤コンテナで入荷できる
あらかじめ楽天スーパーロジスティクスにコンテナでの入荷のスケジュールを伝えておくことで可能になります。海外から大量に入荷することもできるので、海外の商品を扱っている店舗にとっては大きなメリットと言えるでしょう。
⑥不着返品受入もできる
発送した商品がお客さんに受け取ってもらえなかったり、返品されるケースがあるかと思いますが、そのような時でも返品されてきた商品を倉庫で受け取り、検品を行ってくれます。
⑦発送以外にリソースをさける
発送をするためには、時間と人件費がかかってきます。楽天スーパーロジスティクスを利用することにより、その部分のリソースを販売戦略や商品企画、ページ改善などの売上UPに繋がる業務に集中することができます。繁忙期などは多くの店舗が発送業務で一日が終わってしまって悩んでいる方いるかと思いますので、その悩みも解消してくれるでしょう。
6.楽天スーパーロジスティクス(RSL)のデメリット
以上で楽天スーパーロジスティクスのメリットを紹介してきましたが、デメリットはどういうものがあるのか、見ていきましょう。
①コストがかかる
楽天スーパーロジスティクスに申し込みをするとまず初めに見積りを行う必要があります。見積をされた方はご存じかと思いますが、保管費やオプションをつけていくと想定よりもコストがかかってしまうケースもあります。
②取り扱うことができない商品がある
取扱のない商品は、販売価格が30万円を超えるような高額商品、医薬品、生もの、危険物、組み立てが必要な商品、配送業者が約款上扱えない商品となります。今後は扱いが可能になってくる可能性もありますが、自社の商材が楽天スーパーロジスティクスを利用できるのかは事前に確認が必要でしょう。
7.終わりに
以上で楽天スーパーロジスティクス(RSL)についてご説明させていただきました。メリットとデメリットについて理解できましたでしょうか。